フィールドとローカル変数
クラスの中には、2種類の変数があります。「フィールド」と「ローカル変数」です。フィールドとはクラスが持っている変数のことです。そのオブジェクトに保存させておきたいデータとして使います。
フィールドは、インスタンスを作成すると同時に発動し、インスタンスがある限り存在します。
一方、ローカル変数とは、「ブロックの中で一時的に使われる変数」です。ブロックとは下記の赤枠のことをいいます。青枠はメソッドのブロックです。ローカル変数はメソッドの中や、for文の中など一時的に使い、ブロックのなかだけで存在し、ブロックが終了すると消えてしまいます。このローカル変数が存在する範囲のことを「スコープ」と呼びます。
なにも消えてしまわなくても、、と思われるかもしれません。でも不要になった変数を消すことは、安全で便利にするため。使い終わった変数を使いまわすのは危険だし、変な値が入っているかもしれないし、、、。不要になった変数が消えてくれれば、同じような処理にまた同じ名前をつけても大丈夫になる。
フィールドがあるクラスの例
これは、このオブジェクトに保存させておきたい変数データとなります。
ローカル変数があるクラスの例
answerはTestメソッドの中だけで使うローカル変数で、赤線にてローカル変数answerの効力は消えます。
for文のブロックの中で作ったローカル変数の場合
for文のブロックの中で作ったときは、そのfor文のなかではずっと存在し続けます。for文は変数としてよく「i」や「count」が使われます。しかし、for文がたくさんあれば、それぞれ違う名前を考えなくてはいけないので面倒ですね。１つの変数を使いまわすのもよくありません。
しかし、ローカル変数だと、for文が終われば消えてしまうので、同じ変数名で新しく使うこともできるようになります。
フィールドとローカル変数を明確に区別する方法（フィールドにthis）
フィールドとローカル変数が混ざっているプログラム例
point.java
a = 1;というフィールドがあり、a = 2;というローカル変数もあります。この場合、どちらが表示されるでしょうか？
Main.java
この場合、ローカル変数のほうが優先されるので「2」が表示されます。
フィールドにthisを付けて区別するやり方
フィールド「a = 1;」の方を優先させたい場合は、「this.a」と指定します。thisとは「このインスタンス」という意味です。なので「このインスタンスの持っているデータ（フィールド）のa」という意味になります。
最初にローカル変数が存在する範囲のことを「スコープ」と呼ぶといいました。そのスコープの範囲を見てみましょう。
青枠の中にローカル変数が含まれています。よって赤枠がスコープとなります、
赤枠の中での「int a = 1」はフィールドaのスコープです。青枠の中での「int a = 2」はローカル変数aのスコープになります。表示もthisを付けないと2とローカル変数が優先されてますが、thisをつけるとフィールドのint a = 1が指定されています。
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